天守の屋根の素材

天守の屋根の素材は何でできているでしょうか

基本的には本瓦葺ですが、金や銅などの金属瓦や、赤瓦、銅板葺などもありました。

今回はこの天守の屋根の素材について見ていきたいと思います。

瓦葺 (かわらぶき)

現存12天守の屋根は全て瓦葺きです。

本瓦葺(ほんかわらぶき)という方法が使われています。

本瓦葺というのは、ほぼ正方形の瓦をゆるく曲げた平瓦(ひらがわら)と、丸い筒を縦半分に割ったような形の丸瓦(まるがわら)を使い、屋根の上に平瓦を並べその隙間を丸瓦で塞ぐように置いていきます。

本瓦葺きの屋根はとても重厚で高級な趣きになりますが、瓦の枚数がとても多く屋根全体が重くなってしまうのが欠点です。

そのため、天守全体の柱や壁をかなりしっかりと作りこまなくてはいけなくなります。

現在の一般住宅では、本瓦葺きはなかなか見ることができなくなっています。

その代わり軽量化された桟瓦(さんがわら)というものが使われています。

金属瓦葺 (きんぞくがわらぶき)

関ヶ原の戦い以降になると、屋根の軽量化のために木の板を銅や鉛などの金属板で包んだ ”金属瓦” が作られるようになりました。

信長や秀吉は軒先の部分の瓦に金箔を張った金箔瓦(きんぱくがわら)を好んで使いましたが、徳川家康は金箔瓦ではなく金属瓦を権力の象徴として使用しました。

その例は江戸城の天守や名古屋城の天守です。

現在の名古屋城の天守は外観復元天守ですが、銅板葺(どうばんぶき)の屋根になっています。

▲ 名古屋城天守(外観復元)。屋根瓦は銅板葺きで、銅板の表面がさびて被膜ができる ”緑青” によって緑色をしている。

寒さへの備え

土瓦は気温が低くなると割れやすくなります。

そのため、寒さ対策として様々な工夫をされていますので、いくつか紹介します。

金属瓦

金属瓦は権力の象徴としてだけでなく、冬の寒さの厳しい地方でも使われました。

弘前城天守は銅瓦葺の現存する唯一の天守です。

通常の土製の瓦は、しみ込んだ水が冬になると凍って体積が増えるために、瓦が割れてしまうことがあります。

これを防ぐために、金属瓦が用いられていました。

▲ 弘前城御三階櫓。現存天守では唯一の銅瓦葺。(提供:弘前公園総合情報サイト

石瓦

丸岡城天守も同じ理由で、土の瓦ではなく石の瓦が使われています。

福井県は笏谷石(しゃくだにいし)が豊富に取れますので、丸岡城天守の屋根瓦は笏谷石で作った石の瓦になっています。

▲ 丸岡城天守(現存)。屋根瓦は笏谷石(しゃくだにいし)を用いた石瓦で、非常に珍しい。

赤瓦

これまた同様の理由で、瓦に釉薬(ゆうやく)を塗って焼いた赤瓦を使用していた天守がありました。

盛岡城や萩城などがその例です。

まとめ

天守の屋根の素材は、基本は土でできた本瓦葺きです。

装飾や寒さへの備えとして金属瓦や石瓦を用いられた天守も一部ありました。

ということで、天守の屋根の素材は土の瓦が基本だよというお話でした。

じゃあね🖐️

2019年07月02日
犬山城マイスター!たかまる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


上の計算式の答えを入力してください

CAPTCHA