【犬山城の石垣コレクション】犬山城の石垣を眺めてみたら、色んな積み方があっておもしろかった!



犬山城って石垣のイメージはあんまりないですよね。

話に出てくるのは天守台の石垣が「野面積み」ってことぐらいかなぁと思います。

だけど、実はそんなことなくて。

改めて犬山城の石垣を眺めてみたら、とってもおもしろいことがわかったんです。

いろんな種類の積み方があったんですぅ。

今回はそれをご紹介します!


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犬山城の「見せる」石垣

 

犬山城の石垣について特徴的なものを例に見ていこう。

特に「見せる」石垣を三つ。

これを知っていれば、犬山城に行ったときに見るポイントが増えて楽しさ倍増だ!

 

樅の丸(もみのまる) 西南隅

犬山城では唯一の切込接ぎ(きりこみはぎ)で、犬山城内では贅沢な場所ともいえる。

大手道の屈曲する堀の上に位置し、隅角の上には屏風櫓があった。

▲ きれいな切込接ぎと算木積みが見られる唯一の場所

 

●石垣データ

場所:樅の丸 西南隅

特徴:切込接、布積み/乱積み、隅角部は算木積み

高さ:約3.6m

 

 

桐の丸 西南隅

打込接(うちこみはぎ)の谷積みであるため、江戸中期以降の積みなおしと思われる石垣。

石を割るための矢穴が見られる、犬山城では大変貴重な石垣である。

▲ 大手道のクランクになっているところが谷積みが待っている

 

▲ 犬山城では珍しい矢穴が残っている

 

●石垣データ

場所:桐の丸 西南隅

特徴:打込接・谷積み、矢穴あり

高さ:約4m

 

 

 

本丸 南西側鉄門横

打込接の布積みと乱積みがよくわかる石垣。

ここには鏡石もあり、犬山城でも巨石を用いて石垣を築いていたこともわかる。

安土城に似ている。

▲ 本丸鉄門の左手には高い石垣と鏡石

 

●石垣データ

場所:本丸 南西側鉄門横

特徴:打込接、乱積み/布積み、鏡石がある

高さ:約5m

 

 

 

 

犬山城天守台の石垣

 

なんと言っても、天守台の石垣は特別。

犬山城天守台の石垣は中央部の高さは6.0mにもなり、現存石垣では最も高い。

天守台は「穴蔵」(あなぐら)と呼ばれる構造になっており、石垣に三方を囲まれた地下部分を入り口としている。

 

穴蔵についてはコチラにも書いています ↓↓↓↓

 

 

よく「野面積み」と言われますが、初期の石垣は野面積みだったようですが現在は打ち込み接ぎが多いようですね。

隅角は算木積み風で、初期の石垣をよく表している。

 

▲ 天守台の石垣は戦国期の石垣の姿を見せてくれる

 

●石垣データ

場所:天守台

特徴:野面&打込接・乱積み

高さ:約6.0m

 

 

 

 

清洲城と犬山城の関係を石垣から読み解く

 

犬山城の石垣に使われている石は、チャートと呼ばれる石。

放散虫などの殻や骨片が海底に堆積してできた岩石で、大変固い。

犬山台地や各務原台地に多くみられる。

濃尾平野は山が少なく、石垣に使える石がほとんど取れなかった。

そのため、戦国期に尾張の拠点だった清洲城の石垣は、各地から集められた。

その中の一つに犬山近辺のチャートも含まれているという。

現在、清洲城跡には復元された石垣が展示されており、石垣の積み方を見ることができる。

それは、犬山城の石垣をも連想させるものであり、清洲城の石垣技術が犬山城にも使われているのかもしれない。

▲ 清洲城跡には発掘調査の結果に基づいて石垣の復元展示がされている

 

 

 

石垣の基本

では、ここでは石垣の基本について解説したいと思います。

これを知っていれば犬山城の石垣コレクションもより深く楽しめるはずです。

また、他のお城に行ったときにもとても参考になる基礎知識です。

石垣の積み方

石垣を積むためには高い技術が必要であり、時代によって進歩と後退がある。

石垣はすべて同じではない。

同じように見えて、実は同じものは一つとしてないのである。

それを観賞するうえでも、石垣の積み方の基本を押さえておこう。

(1)自然の崖や土塁・切り土をして傾斜を作り、底となる部分を根切りする。

(2)胴木を敷いて、その上に根石を並べる。

(3)根石の上に築石を積み上げ、石と石の間に飼石を置いて安定させる。

石垣の背後に裏込石(栗石)を敷き詰める。

さらに、石垣の表面に間詰石を詰める。

▲ 石垣の積み方

(4)水堀の場合は堀に水を満たす。

▲ 石垣の完成形

石垣の基本の6分類と発展形

自然石を使う野面(のづら)、接合面を加工する打込接(うちこみはぎ)、徹底的に成形する切込接(きりこみはぎ)の3種類の加工方法と、目地が不揃いだが高い技術の乱積(らんづみ)、横目地がきれいに揃う布積(ぬのづみ)の2種の積み方。

この組み合わせで6種類ある。

▲ 石垣基本6種類と発展形

隅部の積み方 = 算木積み

隅部の積み方としては、直方体の石を、長辺と短辺を一段ごとに互い違いになるような積み方があり、算木積み(さんぎづみ)という。

長辺が短辺の2~3倍の長さにするのが理想的である。

1605年~1615年に全盛の技術。

▲ 算木積み

なぜ石垣を築くのか?

 

当たり前のようにある石垣。

そもそも石垣はなぜ築くのでしょうか?

大きく3つの意味があると思われます。

① 土留め・防災

土塁などが雨や地震などで崩れないようにするため。

石積みが発展して石垣になったと思われる。

② 防衛・土地の確保

敵の侵入を阻むため。登りにくく守りやすくなる工夫である。

また、石垣を築くことで曲輪(平坦地)を確保する狙いもある。

③ 象徴

巨石や高石垣に見られるように、敵や住民に対して権力や経済力・武力の象徴として石垣が利用された。

まとめ

犬山城を「石垣」という観点から眺めてみました。

そうすると、意外といろんな加工方法や積み方があることがわかって楽しかったですね。

石垣の基本がわかるのも犬山城の石垣の特徴かもしれません。

戦国期の変遷の中で、犬山城が改築を繰り返してきた歴史が石垣からも垣間見れました。

今までの犬山城とは違ったイメージや、違った見方があることが分かったと思います。

また犬山城天守に行くときは、「石垣」に注目してみるのもおもしろいかもしれませんね。

ということで、犬山城を「石垣」で見てみるとおもしろかったというお話でした。

じゃあね👍

2019年04月13日
犬山城マイスター!たかまる。

– 写真はすべて、たかまる。が撮影したもの、または使用を許可されたものです。
– 図はすべて、たかまる。が描いたものです。
– 著作権などはすべて、たかまる。が所有しています。無断使用などは固くお断りします。

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